
「アルミ溶接の新たな可能性に挑む|FSW・CMT・水密検査装置で品質と効率を両立」
① ポータブルFSW装置(摩擦攪拌接合)
■ 概要
FSW(Friction Stir Welding)は、材料を溶かさずに摩擦熱と圧力で接合する革新的な技術。特にアルミニウム合金に適しており、軽量化ニーズに応える接合法として注目されています。
■ 特徴・利点
- 溶融しないため、歪みや変形が少ない
- 微細結晶組織により高い接合強度
- スパッタ・ヒュームなしで作業環境が安全
- 省電力(従来の1/3)
- アルミ鋳物の接合も可能で、改質効果も期待できる
■ 活用シーン
- 自動車のドアや構造部品
- 軽量化が求められる車両部品
- 航空・造船・鉄道などの高強度接合部
② ロボットCMTセル(Cold Metal Transfer)
■ 概要
CMTは、低入熱・スパッタフリー・高精度制御を特徴とする溶接技術。ロボットセル化により、複雑なアルミ構造物の自動溶接に対応可能。
■ 特徴・利点
- 入熱が低く、変形を抑制
- スパッタがほぼゼロで美しい仕上がり
- 気密性・強度・シーリング性能が高い
- 自動化対応で生産性向上
- FSWとのハイブリッド構成も可能
■ 活用シーン
- バッテリートレイの薄板溶接(0.3mm対応)
- 異種材料(Al/Mg、Al/Cuなど)の接合
- 高精度が求められる自動車部品の量産
③ 水密生検査装置(水没検査)
■ 概要
溶接後の品質確認に不可欠な水密検査。水没検査は、製品を水に沈めて気泡の有無で漏れを確認するシンプルかつ有効な方法。
■ 特徴・利点
- 簡易で安価に導入可能
- 漏れ箇所が目視で確認できる
- 脱水工程が必要だが、初期導入に最適
- 他にも差圧検査やヘリウム検査などがあるが、水没検査は現場での即時確認に強み
■ 活用シーン
- バッテリーケースや冷却プレートの気密確認
- アルミ溶接部の初期品質チェック
- 小ロット・試作段階での検査工程
まとめ
FSW・CMT・水密検査装置は、アルミ溶接の課題を解決する次世代技術です。これらの装置を取り扱うメーカーとの連携を通じて、実機見学・技術提案・導入支援まで一貫してサポートしています。
釜屋オンライン