【製品紹介】富士製作所のオムニホイール|異次元の動きを実現する多方向移動ホイール

製品紹介

■ オムニホイールとは?

 👉 製品詳細はこちら(富士製作所公式サイト) [fuji-bearing.com]

富士製作所が提供する「オムニホイール」は、搬送物をあらゆる方向にスムーズに移動させることができる特殊な車輪です。ホイール本体の回転(前後の動き)と、円周上に配置された樽型ローラ(バレル)の回転(左右の動き)を組み合わせることで、全方向への移動を可能にします。

■ 主なラインアップと特徴

◉ TYPE 2530(重荷重用)

  • 外径:φ122mm
  • 耐荷重:100kgf/個
  • 材質:フレーム/アルミダイキャスト、バレル/ナイロン
  • 用途例:大型コンテナの搬送、エアカーゴターミナルなど

◉ TYPE 2570(軽荷重用)

  • 外径:φ48mm
  • 耐荷重:5kgf/個
  • 材質:フレーム・バレル/ナイロン
  • 特徴:オムニフレームやオムニマットとの組み合わせで、搬送ラインの構築が容易

◉ TYPE 2580(中・軽荷重用)

  • 外径:φ80mm
  • 耐荷重:25kgf/個
  • 材質:ナイロン製(腐食・毒性の心配なし)
  • 用途例:食品・水産・家具製造業などのポータブルコンベヤライン

◉ TYPE 2530-111WU(車輪用)

  • 外径:φ125mm
  • 耐荷重:120kgf/個
  • 材質:フレーム/アルミダイキャスト、バレル/ポリウレタン
  • 特徴:JIS級ベアリング採用で始動抵抗が低く、耐衝撃性に優れる

■ メカナムホイールとの違い

富士製作所では、オムニホイールの機能に加え、45度傾けたローラを持つ「メカナムホイール」も展開。四輪を独立制御することで、ステアリング機構なしでも全方向移動が可能です。

■ 活用シーン

  • コンテナ用台車
  • 空港のカーゴ搬送
  • 自動化ラインの構築
  • AGV(無人搬送車)への搭載

富士製作所のオムニホイールは、単なる「多方向移動が可能な車輪」にとどまらず、製造現場の自動化・省力化・柔軟なレイアウト変更を支える重要なコンポーネントです。以下に、使用用途とその可能性を掘り下げてご紹介します。


■ 使用用途の広がり

1. 搬送台車・コンテナ用台車

  • エアカーゴターミナルなどでの使用実績があり、重荷重タイプ(TYPE 2530)は100kgf/個の耐荷重を持ち、大型コンテナの多方向移動を可能にします。
  • 小さな力で大きな荷物を自在に動かせるため、作業者の負担軽減省人化に貢献します。

2. ポータブルコンベヤライン

  • 軽量で腐食・毒性の心配がないナイロン製(TYPE 2580)は、食品・水産・家具製造業などの現場に最適。
  • オムニフレームやオムニマットと組み合わせることで、レイアウト変更が容易で、季節や製品に応じたライン構築が可能です。

3. AGV(無人搬送車)・自走ロボット

  • メカナムホイールタイプでは、ローラを45度傾けることで、ステアリング機構なしで全方向移動が可能。
  • 4輪独立制御により、狭小スペースでの旋回や斜め移動も実現。物流倉庫や工場内の無人化ソリューションに最適です。

4. キャスターとしての応用

  • TYPE 2530-111WUは、既存のキャスターと簡単に交換可能な設計。JIS級ベアリング採用で始動抵抗が低く、耐衝撃性にも優れています。
  • 省スペース化・振動低減・高荷重対応など、従来のキャスターでは難しかった課題を解決します。

■ 可能性と未来展望

レイアウトフリーな搬送システム

オムニホイールの導入により、搬送ラインの構築がモジュール化され、柔軟なレイアウト変更が可能になります。これは、少量多品種生産やカスタム対応が求められる現場において、大きなメリットです。

高齢化・人材不足への対応

自走ロボットやAGVへの搭載により、危険作業の無人化が進みます。高齢化が進む製造現場では、オムニホイールが安全性と効率性の両立を支える技術となります。

省エネ・環境対応

小さな力で大きな荷物を動かせる構造は、省エネ搬送にも貢献。ナイロンやポリウレタンなどの素材選定により、環境負荷の低減にも配慮されています。


■ まとめ

富士製作所のオムニホイールは、単なる部品ではなく、製造業の未来を支えるソリューションです。搬送の自由度を高めることで、現場の柔軟性・安全性・効率性を向上させ、スマートファクトリー化への第一歩となります。

👉 製品詳細はこちら(富士製作所公式サイト) [fuji-bearing.com]


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