【保存版】Scope 3とは?中小企業が「CO2排出量」の報告を求められた時の処方箋

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はじめに:それは突然、メール1本でやってくる

「御社における製品製造時の二酸化炭素排出量を算出し、来月末までに報告してください」

2026年、大手取引先からこのような依頼が届くのは、もはや珍しいことではありません。これが世に言う**「Scope 3」**への対応要請です。

「うちはそんな大それた計算はできない」「専門部署もないのに」とパニックになる必要はありません。まずは落ち着いて、基礎知識を整理し、以下の3つのステップを踏むことから始めましょう。


そもそも「Scope(スコープ)」って何?

温室効果ガスの排出量を計算する際、世界共通のルールとして「Scope 1・2・3」という3つの区分が使われます。これを「家計」に例えると非常に分かりやすくなります。

  • Scope 1(自社の直接排出): 自分の家で「ガス」を燃やして料理をするようなもの。工場で灯油やガスを直接燃やす際の排出です。
  • Scope 2(他社から買ったエネルギー): 電力会社から「電気」を買うようなもの。発電所でCO2が出ています。
  • Scope 3(自社以外の関連排出): 食材を届けてくれる「トラック」の排気量や、使い終わった「ゴミ」を燃やす時の排出です。

つまり、大手企業(取引先)が「Scope 3を報告して」と言ってきたのは、**「うちの製品を作るために、材料を作ってくれている皆さんの工場でどれだけCO2が出たか知りたい」**と言っているのです。


ステップ1:「わからない」を正直に伝え、算出範囲を確認する

Scope 3は、原材料の調達から製品の廃棄まで、自社以外の排出量も含める膨大な計算です。まずは取引先に以下の2点を確認してください。

  • どの範囲か: 全製品なのか、その会社に納品している特定の部品だけなのか。
  • どの程度の精度か: 1円単位の決算のような正確さが必要か、それとも「概算」で良いのか。

実は、最初は「まずは概算で、現在の立ち位置を知りたい」というケースがほとんどです。完璧主義にならず、相手が求める「精度」を見極めることが、無駄な作業を減らすコツです。

ステップ2:電気代の明細から「自社の足元」を固める

Scope 3の報告を求められた時、実は最初に取り組むべきは、自社の**Scope 1・2(電気・ガスの使用量)**を固めることです。なぜなら、あなたの会社のScope 1・2の合計が、取引先にとってのScope 3の一部になるからです。

  • 準備するもの: 過去1年分の「電気代」「ガス代」「ガソリン代」の明細書。
  • やるべきこと: 使用量に、国が定めた「排出係数」を掛けるだけ。

この「自社の排出量」が把握できていないと、その先のScope 3を語ることはできません。まずは明細書を集める。これだけで、対応の半分は終わったようなものです。

ステップ3:「算出」を「営業」に変える

ただ数字を出すだけでは、単なる「事務作業」であり「コスト」です。しかし、視点を変えれば、これは強力な**「営業武器」**になります。

例えば、新しい工作機械を導入して「昨年よりCO2を5%減らしました」と報告できたらどうでしょうか。取引先から見れば、「この会社と付き合い続ければ、うちのScope 3も下がる」という評価に繋がり、他社との差別化になります。


釜屋株式会社がお手伝いできること

私たち釜屋株式会社では、複雑な環境コンサルティングを行うわけではありません。しかし、排出量を減らすための「具体的な手段」を誰よりも知っています。

  • 根拠となるデータの取得: 最新の機械に備わっている電力モニタリング機能の活用。
  • 排出量を減らす設備提案: 待機電力が極めて少ない最新GX機への更新シミュレーション。

「報告書を書くための数字が欲しい」「どうやって減らせばいいか分からない」というお悩みがあれば、まずは私たちに聞かせてください。工作機械のプロとして、現場目線での回答をご用意しています。


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