削らない加工が、ものづくりの未来を変える——株式会社ニッセーの転造技術

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「まだ、削りますか?」

この挑戦的な問いかけは、株式会社ニッセーが掲げるキャッチコピーです。金属加工の現場では、切削による加工が長年主流でした。しかし今、環境負荷の低減・生産性の向上・製品品質の向上といった観点から、“削らない加工”=転造加工が注目を集めています。

株式会社ニッセーは、山梨県大月市に本社を構える転造技術のリーディングカンパニー。転造機の開発・製造から、専用工具・加工油・技術講習まで、ソフトとハードの両面から製造業を支えています。


転造加工とは?——素材を活かす冷間成形技術

転造加工とは、金属を削らずに、転がして形をつくる加工法です。転造ダイスと呼ばれる工具で素材(ワーク)を回転・圧縮しながら、ねじやギヤなどの形状を成形します。ほとんどが冷間加工で、加熱を必要としません。

主なメリット:

  • 材料を無駄にしない(切粉が出ない)
  • 高い生産性(切削の最大20倍)
  • 強度が高く、表面が滑らか
  • 電力消費が少なく、環境にやさしい

ニッセーの試算では、外径30mm・長さ1200mmのボールねじを加工した場合、電力使用量を最大27分の1に削減できるとされています。


ニッセーの製品ラインナップ

ニッセーは、用途や加工対象に応じた多彩な転造機を展開しています。

🔹 ギャラクシーCNC転造機(油圧サーボ式)

世界初の7軸同期制御を実現。主軸傾斜角度まで制御可能で、自由自在な転造が可能です。

🔹 アリウスCNC転造機(4軸オール電動式)

油圧レスのサーボモーター駆動で、温度変化に強く、安定した加工が可能。

🔹 Z-コメットギヤ仕上げ専用機

焼結ギヤのシェービング加工に代わる高精度な転造仕上げを実現。ダイス修正なしで歯筋修正が可能です。

🔹 3ダイス転造盤

薄肉中空材の加工に最適。圧力が分散され、変形を抑えながら高精度加工が可能です。


周辺技術・製品も充実

ニッセーは転造機だけでなく、周辺技術にも力を入れています。

  • ローラーダイス:自社設計・製造による高精度ダイス
  • PLBパーフェクトロックボルト:高い緩み止め性能を持つ独自開発ボルト
  • スーパーロールルブSRL:塩素フリー・不活性タイプの転造専用油
  • 微細溝転造技術:中空薄肉部品へのマイクロ溝加工にも対応

転造加工の多彩な応用

ニッセーの転造技術は、ねじやギヤだけでなく、以下のような多様な部品に対応しています:

  • ボールねじ
  • ウォームギヤ
  • スプライン
  • アマチュアシャフト
  • 焼結ギヤ
  • 中空薄肉パイプ
  • 樹脂部品 など

さらに、可変ピッチ・可変切込み転造ポジショニング転造など、複雑形状や位置決めが必要な加工にも対応可能です。


SDGs・カーボンニュートラルへの貢献

転造加工は、材料の有効活用・省エネ・廃棄物削減といった観点から、SDGsやカーボンニュートラルに最も適した加工法といえます。

  • 切粉が出ない → 廃棄物削減
  • 加工油が汚れにくい → 廃油処理の負担軽減
  • 電力消費が少ない → CO₂排出削減
  • 工具寿命が長い → 消耗品削減

これからの製造業に求められる「環境配慮型ものづくり」に、転造加工は欠かせない技術です。


三重県のお客様へ——当社がニッセー製品を全面サポート

三重県内で転造加工の導入をご検討中の企業様へ、当社は株式会社ニッセーと強力なパートナーシップを築いており、製品導入から技術支援まで一貫してサポートしております。

  • 製品選定のご相談
  • 加工実験の実施
  • 導入後のメンテナンス対応
  • 転造講習会のご案内
  • 無料サンプルの提供(PLBボルトなど)

現場の課題に寄り添い、最適なソリューションをご提案いたします。


お問い合わせ・ショールームのご案内

ニッセーでは、山梨県本社にショールームを設置しており、転造機の見学や加工実演、講習会への参加も可能です。事前予約でどなたでも見学できます。

また、ホームページでは「転造ナビゲーション」や「転造メンテナビ」など、便利な情報提供ツールも公開中です。

🔗 ニッセー公式サイト


まとめ:未来のものづくりは「削らない」選択へ

転造加工は、製品の品質向上、コスト削減、環境負荷の低減を同時に実現する、次世代の加工技術です。株式会社ニッセーは、その技術を支えるパイオニアとして、国内外の製造業に貢献しています。

三重県での導入をご検討の際は、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。ニッセーとの強力な連携体制で、最適なソリューションをご提案いたします。

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