旋盤とマシニングを何台も使っていませんか?工程集約で加工工程を減らす考え方
旋盤とマシニングを何台も使っていませんか?
結論から言えば、工作機械を更新するときは「どの機械に買い替えるか」だけでなく、
「現在の加工工程そのものを減らせないか」を一度考える価値があります。
旋盤、マシニングセンタなど複数の設備へワークを載せ替えている加工では、
複合加工機によって複数工程を1台へ集約できる場合があります。
重要なのは、1工程の加工時間だけを見るのではなく、
材料投入から完成までに「何回ワークを動かしているか」を見ることです。
■ まず「ワークの載せ替え回数」を数えてみる
例えば現在、
旋盤で外径・内径加工
↓
ワークを取り外す
↓
マシニングセンタへ搬送
↓
再度チャッキング
↓
穴あけ・ミーリング加工
↓
測定
という工程になっていないでしょうか。
各設備での加工時間だけを見ると効率よく加工できているように見えても、
工程全体ではワークの着脱、搬送、芯出し、段取り、待ち時間などが発生します。
特に多品種少量になるほど、加工そのものより段取りや工程間の移動が
負担になっているケースも考えられます。
そこで注目したいのが「工程集約」です。
■ 工程集約とは?
工程集約とは、複数の工作機械で行っていた加工を、
できるだけ少ない設備へまとめる考え方です。
代表的な設備が複合加工機です。
旋削とミーリングなどを1台で行えるため、ワーク形状や加工内容によっては、
旋盤とマシニングセンタに分かれていた工程をまとめられる可能性があります。
ただし、「複合加工機にすれば必ず生産性が上がる」という意味ではありません。
ワーク形状、数量、加工時間、必要精度、工具本数、段取り、
既存設備との負荷バランスなどを確認して判断する必要があります。
■ DMG森精機 NTXシリーズという選択肢
工程集約を考える際の具体的な設備の一つが、
DMG森精機の複合加工機「NTXシリーズ」です。
DMG森精機はNTX 2000 3rd Generationについて、
多品種少量部品から量産部品までの生産を1台へ工程集約し、
ロボットシステムやガントリローダなどの自動化システムにも対応するとしています。
つまり、単純に「旋盤を新しい旋盤へ更新する」という発想ではなく、
旋盤+マシニングセンタ+自動化という現在の工程そのものを
見直す選択肢が出てきます。
■ こんな工場では一度検討してみる価値があります
・旋盤とマシニングセンタを行き来している
・ワークの載せ替えが多い
・段取りに時間がかかっている
・工程間に仕掛品が多い
・複雑形状や多面加工が増えている
・将来的にロボットによる自動化も考えている
・設備更新を予定している
一つでも当てはまる場合は、
次の工作機械を選ぶ前に現在の工程を紙に書き出してみることをおすすめします。
■ 加工時間ではなく「完成までの時間」で考える
例えば新しい旋盤を導入して旋削時間が短くなっても、
その後のマシニング工程、搬送、段取りがそのままなら、
工場全体としての改善効果は限定的かもしれません。
逆に、加工時間そのものが大きく変わらなくても、
工程をまとめることで人がワークに触れる回数や工程間の待ち時間を
減らせる可能性があります。
設備更新では「機械単体の速さ」だけではなく、
材料が入ってから完成品になるまでを見ることが重要です。
■ 釜屋では現在の加工工程からご相談いただけます
「複合加工機を購入したい」と機種を決めてから相談いただく必要はありません。
現在使っている設備、ワーク図面、材質、加工工程、数量、
段取り回数などから、
・現在の設備構成のまま改善する
・複合加工機へ工程集約する
・5軸加工機を検討する
・ロボットによるワーク着脱を組み合わせる
など、複数の方法を検討できます。
設備更新を考えているのであれば、
「次に何を買うか」だけでなく
「現在の工程をどう変えられるか」から考えてみませんか。
工作機械の選定・導入・更新については、
釜屋オンラインの「工作機械」ページでも情報をまとめています。
工作機械について詳しく見る
https://kamaya-online.jp/machine-tools/
釜屋オンライン


